政治家・高市早苗さんの強さと信念の源には、家族の深い愛と支えがありました。
一般家庭で育ち、共働きの両親のもとで弟の面倒を見ながら成長した彼女の家族のエピソードは、多くの人の心を打つものです。
この記事では政治家・高市早苗さんを支えてきた家族の姿を紹介していきます。
高市早苗の家族構成
高市家は祖父、父・大休さん、母・和子さん、早苗さん、そして6歳年下の弟・友嗣さんの5人家族でした。
決して裕福ではない一般家庭でしたが、家族の絆は強く、お互いを支え合いながら生きてきました。
父・高市大休さん ― 誠実な営業マン
仕事への姿勢
父・大休(だいきゅう)さんは、設備機械メーカー・東久(豊田自動織機グループ)の営業マンとして働き、後に大阪営業所長を務めました。
大休さんの仕事ぶりは、まさに「誠実」という言葉がぴったりでした。
顧客から相談を受けると、真夜中でも休日でも、遠方であっても車を走らせて駆けつける。
そんな実直で勤勉な営業マンでした。
高市早苗さんは、そんな父の働く姿を間近で見て育ち、「頼られたら応える姿勢」「責任感の強さ」「やり抜く力」を学んだと語っています。
娘を支えた感動のエピソード
1993年、高市早苗さんが初めて衆議院議員選挙に立候補した際のことです。
選挙資金の調達に苦労していたある夜、家のテーブルに父からの手紙が置いてありました。
そこには、こう書かれていました。
「俺の退職金は、選挙費用の足しに全部使ってよい。イライラせずにやれ。自信を持って!握手とお辞儀を忘れるな。気楽にやれ。」
定年退職で得た退職金を、娘の夢のために全て使っていいと言う父。
その深い愛情と信頼に、高市早苗さんは手紙を抱きしめて泣きながら、出馬する決心を固めたそうです。
政治家の家系ではない一般家庭の父親が、娘の政治活動を裏方として献身的に支え続けた姿は、多くの人の心を打つエピソードです。
大休さんは2013年に79歳で亡くなりましたが、その信念や働く姿は、娘・高市早苗さんの芯の強さや信念の根底に受け継がれています。

お父様の期待に応えて素晴らしい政治家になりました。
母・高市和子さん ― 働く母の誇り
女性警察官としてのキャリア
母・和子(かずこ)さんは、奈良県警に勤務していた元警察官です。
女性警察官がまだ珍しかった時代にキャリアを積み、仕事に誇りを持って勤めていました。
仕事と家庭の両立
和子さんの生活は、まさに「超人」と呼べるものでした。
家事、育児、そして祖父の介護という多忙な生活の中でも、夜遅くまで家事をこなし、早朝には誰よりも先に職場に出勤。
同僚の机を拭いたり花を活けるなど、職業人としてのプライドと責任感を示していました。
厳しくも愛情深い教育方針
両親が共働きだったため、高市早苗さんは幼少期から家の手伝いや弟の世話を任されていました。
和子さんの教育方針は明確でした。
「勉強も重要だが、家族としての家事役割はきちんと果たすこと」
食材を無駄にしないなど、しっかりした生活観も教え込まれました。
こうした母の姿勢が、高市早苗さんの責任感と実行力の土台となっています。
和子さんは2018年に86歳で亡くなりましたが、働く母としての強さと責任感は、高市早苗さんの人格形成や政治姿勢に大きな影響を与えています。
弟・高市友嗣さん ― 姉を支える存在
幼少期の関係
6歳年下の弟・友嗣(ともつぐ)さん。
両親が共働きだったため、高市早苗さんは母親のように弟の面倒を見て育ちました。
そのため、友達と遊ぶ時間はほとんどなく、兄弟間でのケンカも絶えなかったそうです。
しかし、大人になってからは少しずつ関係が深まり、現在では姉の政治活動を支える重要な存在となっています。
政治活動を支える秘書として
友嗣さんは元々自民党本部の職員を務めていましたが、1993年から高市早苗さんの政治活動をサポートするために秘書として付き添うようになりました。
2003年からは高市さんの元夫・山本拓さんの秘書も務め、現在も山本拓さんの秘書を続けています。
友嗣さんには「大吉」という名前の子供がおり、高市早苗さんは弟の子供たちも自身の家族のように大切にしているそうです。
苦労の大学時代
高市早苗さんは早稲田大学と慶應義塾大学に合格しましたが、経済的な理由から東京への進学を断念。
「女の子のあなたを東京の私学で学ばせる余裕はない」 「女の子だから一人暮らしはさせられない」
という親の言葉から、奈良県の実家から通える神戸大学へ進学しました。
奈良から神戸までは往復6時間。
長い通学時間に耐えながら、学費は親からの援助なしでアルバイトで稼ぎました。
この苦労の経験が、彼女の粘り強さと自立心を育てたのです。
まとめ ― 家族の愛が生んだ政治家
高市早苗さんの強さの源は、間違いなく家族にあります。
誠実に働き続けた父、仕事と家庭を両立させた母、そして姉を支え続ける弟。
一般家庭で育ち、経済的な苦労も経験しながら、家族の深い愛と支えによって今の高市早苗さんが形成されました。
退職金を全て娘の夢に捧げた父の手紙、夜遅くまで家事をこなした母の姿、弟の面倒を見ながら育った日々。
これらすべてが、彼女の政治家としての信念と責任感を育んだのです。
家族の物語を知ることで、高市早苗さんという政治家の人間性がより深く理解できるのではないでしょうか。





